はじめに
釣り人なら一度は耳にしたことがある「潮止まりは釣れない」という言葉。実際に釣行の中で、急にアタリが止まったり、活性が一気に下がった経験をした人は多いのではないでしょうか。ではなぜ、潮が止まると魚の食い気が落ちるのでしょうか?この記事では、潮止まりと魚の行動の関係、釣果が伸びにくい理由、そしてそれでも釣果を出すための攻略法を徹底解説します。東海エリアをはじめ全国の釣り人に役立つ知識をまとめました。
潮止まりとは何か?
潮止まりとは、満潮や干潮のタイミングで潮の流れが一時的に止まる状態を指します。
釣りにおいては「上げ潮」「下げ潮」といった流れのある時間帯に比べて、魚の動きが鈍くなり、アタリも少なくなることが多いです。
潮止まりは大きく2種類に分けられます。
- 満潮潮止まり … 満潮のピーク時に一時的に潮が動かなくなる
- 干潮潮止まり … 干潮のピーク時に潮が動かなくなる
どちらも「潮の流れ=ベイト(小魚やエサ)が動く条件」が消えるため、捕食者である魚も活動をやめやすいのです。
魚が釣れにくい理由
1. 餌の動きが減る
潮が動くことで、小魚やプランクトン、甲殻類などのエサが流されます。流れがあると魚は待ち伏せして簡単にエサを捕らえられますが、潮が止まるとベイトの動きがなくなり、捕食のチャンスが減少します。
2. 魚の活性が落ちる
魚は流れに合わせて行動するため、潮が止まると「休憩モード」に入ることが多いです。特に青物や回遊魚は潮の流れが大きなスイッチになっており、止まった瞬間に一気に口を使わなくなります。
3. ナイトゲームでは光量変化が鈍る
夜釣り(ナイトゲーム)においては、潮が動くタイミングでベイトが動き、常夜灯周りなどに集まります。潮止まりになると光の明暗部にベイトが寄らなくなり、シーバスやメバルの食いも渋くなります。
4. 水質循環が止まる
潮が動くことで酸素が水中に供給されますが、流れが止まると水質が停滞。特に夏場は酸欠状態が発生しやすく、魚が深場へ下がる要因になります。
潮止まりでも釣れる魚種はある
「潮止まり=全く釣れない」というわけではありません。対象魚によってはむしろチャンスになる場合もあります。
- 根魚(カサゴ・アイナメなど) … 流れが弱いと餌を取りやすいため捕食に出ることがある
- チヌ・クロダイ … 潮止まり前後は警戒心が薄れ、意外と食ってくるケースも多い
- ハゼ・キス … 底を意識する魚は潮の動きが弱いほうが釣りやすいことも
つまり、「青物や回遊魚は厳しいが、底物や居着きの魚は狙い目」と覚えておくと戦略が立てやすいです。
潮止まり攻略の実践テクニック
ポイント選びの工夫
潮が止まるとオープンエリアでは反応が出にくくなります。そのため、以下のような「動きが生まれる場所」を狙いましょう。
- 橋脚や堤防の際
- 船道のかけ上がり
- 河口部の淡水流入エリア
- テトラ周りや障害物
これらは潮止まりでも「微細な流れ」や「ベイトの溜まり場」が生まれるため、魚がつきやすいです。
ルアー選択のコツ
潮が動いていないときは、速い動きに魚がついてこれません。
スローなアクションが基本になります。
- メバリングなら 軽量ジグヘッド+ワームをただ巻き
- シーバスなら シンペンやバイブをゆっくり漂わせる
- タイラバなら 底をじっくり攻める巻きスピード
潮止まりの時間帯は「誘いすぎない」ことが重要です。
時間の使い方
潮止まりは長くても30分〜1時間程度。
その間は無理に釣ろうとせず、タックル整理や休憩に充てるのも戦略です。
逆に「潮が動き出す瞬間」こそが最もチャンスなので、その前後に集中して釣りを再開できるよう準備しておきましょう。
東海エリアでの潮止まり実例
私自身、伊勢湾や三河湾で釣行していると、潮止まりのタイミングで一気に沈黙することを何度も経験しています。特に鳥羽沖のタイラバでは、動いている時間はコンスタントにアタリが続くのに、潮が止まった途端に船中全員沈黙、ということが珍しくありません。逆に、三重の漁港でメバリングしていると、潮止まりに「表層ただ巻き」で意外と良型が食ってきたこともあります。つまり「魚種と場所次第」で、潮止まりの印象は大きく変わるのです。
まとめ
潮止まりは「釣れない時間帯」とされますが、正しく理解すればチャンスに変えられます。
- 魚は流れに合わせて捕食するため、潮が止まると活性が落ちる
- 青物や回遊魚は厳しいが、根魚や底物はむしろ狙い目
- 潮止まりは30分〜1時間、動き出す前後が最大のチャンスタイム
- スローな誘いとポイント選びで攻略可能
潮の動きを把握して釣行計画を立てることが、安定した釣果につながります。
次回の釣行では「潮止まり=休憩」と決めつけず、攻略の引き出しを増やして挑んでみてください。


